採用SNSは”兼用”から”専用”へ|主流はInstagram、プライム市場上場企業では20.8%が導入【2026年8月 完全版】

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東証プライム市場に上場する全1,551社について、採用サイトからのSNS導線と、Instagram上のアカウントの実在を個別に調査いたしました(※調査概要は記事末尾)。

この記事でわかること

  • 東証プライム市場上場1,551社のうち、新卒採用向けの採用専用Instagramを保有する企業の実数と割合
  • 採用SNSとして選ばれているプラットフォーム(Instagram・X・Facebook・TikTok・YouTube比較)
  • 採用専用Instagramがいつから、どのくらいのペースで増えたのか
  • フォロワー数・投稿数・エンゲージメント率の実際の水準
  • 27卒・28卒それぞれの動き
  • これから採用SNSを立ち上げる企業が、最初に決めるべきこと

結論:新卒採用のSNSは「専用アカウント」の時代に入っている

この調査の結果、323社(20.8%)が採用専用のInstagramアカウントを保有していました。企業広報用のアカウントで採用情報も発信する「兼用」ではなく、採用活動のためだけに独立したアカウントを開設している企業が、5社に1社を超えています。

そしてその大半が、ここ数年で始まった動きです。開設時期が判明した318アカウントのうち、2023年以降の開設が51.9%。2022年以降まで広げると64.5%に達します。採用専用Instagramは、すでに一部の先進企業の取り組みではありません。今後も広く拡大していく流れだと考えられます。

💡 ワンポイント解説

なぜInstagramなのか

就活生がInstagramで企業情報を探す行動は、各種調査でも確認されています(SNS採用とは?で基本を解説しています)。企業側はそれに対応したというのが実際のところで、同じ傾向はTikTokでも見え始めています。

募集要項のテキストでは、職場の空気も人の雰囲気も伝わりません。短尺動画なら日常の断片から企業風土や人柄が自然に伝わり、入社後のギャップを減らしてミスマッチを防ぐ効果もあります。

なおYouTubeも、ショート動画の活用が進んでおり、ターゲット層によっては特に中途採用で重要なチャネルになります。


採用サイトに掲載されているSNS、そのランキングは

採用サイトに掲載されていたSNSアカウントのうち、採用専用だったものの件数です。

採用サイトに掲載されたSNSのうち採用専用アカウントの数 Instagram149社 X56社 Facebook23社 YouTube13社 TikTok9社

Instagramが2位のXの2.7倍。採用専用という形をとるSNSは、Instagramに集中しています。

掲載社数そのものはYouTube394社、Instagram388社、X364社とほぼ横並びでした。つまり**「どのSNSを載せているか」ではなく「採用専用アカウントを立てているか」で、大きな差がついている**ことになります。

プラットフォーム掲載社数に占める採用専用の割合
Instagram38.4%
TikTok20.0%
X(旧Twitter)15.4%
Facebook7.8%
YouTube3.3%

TikTokは掲載社数が45社と少ないものの、その5社に1社が採用専用。件数ではまだ9件ですが、比率ではInstagramに次ぐ位置にあります。

💡 ワンポイント解説

実勢は、この数字よりさらに大きい

本編の323社は、上場企業本体が運用するアカウントのみの集計です。調査の過程では、親会社は持たないがグループ傘下の事業会社が運用しているケースが55社分見つかりました。含めると378社(24.4%)です。

グループ会社での先行導入は、多くの領域で本体展開の前段階に現れます。採用専用Instagramは、上場企業の標準的な採用チャネルとして定着していく可能性が高いと考えられます。


急増する採用専用Instagramアカウント、その開設時期は

開設時期が判明した318アカウントを、2023年を境に分けると次のようになります。

採用専用Instagramの開設ペースは2.4倍 2022年以前は年19.1件 2023年以降は年45.0件

開設ペースは2.4倍。 直近3年8か月で、それ以前8年間の合計を上回りました。現存する採用専用Instagramの過半(51.9%)が2023年以降の開設です。

採用Instagramアカウントの実態に迫る|フォロワー373人が意味するもの

採用専用Instagramのフォロワー数分布 中央値373人 500人未満が57.9%

中央値373人。57.9%が500人未満。 1万人超はわずか4件、全体の1.3%。

一方、稼働中アカウントの**エンゲージメント率(いいね数+コメント数÷フォロワー数)の中央値は3.13%**でした。Instagram運用の一般的な目安では2%を超えれば良好、3.5%以上で優秀とされます。

💡 ワンポイント解説

必要なフォロワー数は、採用目標から逆算する

採用専用アカウントをフォローするのは、その企業への就職を検討している層です。商品が好きでフォローする企業広報アカウントとは、フォロワーの性質が根本的に異なります。求められるのは数そのものではなく、志望する可能性のある層に確実に届くことです。

ただし「少なくてよい」という話ではありません。採用したい人数の何倍もの学生に接触してはじめて応募につながります。自社の応募率が低いと感じているなら、必要なフォロワー数は逆算で決まります。 中央値373人はあくまで実勢であって、目標値ではありません。

職場の雰囲気、働く人の表情、仕事の進み方。募集要項のテキストでは伝わらないものが、動画や写真なら短時間で伝わります。それが興味層を広げ、母集団形成の入口になります。


2027年卒だけでなく、2028年卒向けにもすでに動き出している

直近の投稿が確認できた229アカウントについて、使用されているハッシュタグから対象の卒業年次を集計しました。

卒業年次使用アカウント数比率
26卒9742.4%
27卒17375.5%
28卒15969.4%
29卒2410.5%
30卒52.2%

選考が本格化している27卒に対し、28卒はすでに92%の水準。プライム市場上場企業はインターンシップを起点とした早期の母集団形成が一般的です。次年度に向けた発信が、すでに前年度とほぼ同規模で動いていることになります。

なお29卒24件・30卒5件については、個別に確認したところ単独で使用しているアカウントはありませんでした。 いずれも28卒以前の投稿に併記される形で使われており、29卒向けの独立した発信が始まっている段階ではありません。

💡 ワンポイント解説

どの卒年から始めるかより、いつ始めるか

「28卒に間に合わないなら29卒から」と考える必要はありません。ハッシュタグを併記すれば複数の卒年に同時に届きます。本調査でも、複数年次を並行して扱うアカウントが大半でした。

重要なのは、投稿が資産として積み上がるという性質です。広告は出稿を止めれば消えますが、SNSの投稿は残り、翌年・翌々年の学生に見られ続けます。開設した時点から資産形成が始まります。

逆に言えば、開設が遅れるほど蓄積の機会を失います。新卒採用を続ける企業にとって、早く始めることに不利はありません。


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数字で見る、採用アカウントの活動実態|投稿頻度とフォロワーの関係

「大企業だから続けられる」と感じた方に、実際の運用量をお見せします。

項目実際の水準
フォロワー数中央値373人(開設1年目は116人
累計投稿数中央値87本(54.2%が100本未満)
投稿頻度中央値 月2.59本(72.4%が月4本以下)

2025年以降に開設し現在も稼働している61社の、フォロワー中央値は116人。プライム上場企業であっても、開設1年目は3桁の前半から始まっています。

つまりこれは、莫大な広告予算や大規模な専任チームがなければ成立しない領域ではありません。求人媒体への出稿と比べれば、投じる金額の桁が違います。

続いている企業は、やはり量を出している

投稿頻度アカウント数フォロワー中央値
月2本未満72405人
月2〜4本91476人
月4〜8本39448人
月8本以上23678人

月8本以上を継続しているアカウントのフォロワー中央値は678人。全体の373人に対し約1.8倍

相関自体は強くない。ただし一定量を継続的に出せている企業が上位にいるという事実は残る。

本調査の対象はプライム市場上場企業である。知名度の高い上場企業と同じ土俵で戦うなら、より多くのコンテンツと、より明確な打ち出しが要る。 月2.59本は実勢であって、目標値ではない。

採用サイトにSNSリンクがない企業が43%。意外と多いのはなぜか

採用専用アカウントを保有する323社のうち、139社(43.0%)は自社の採用サイトからそこへのリンクを設けていませんでした。

思いのほか大きい割合です。単なる設定漏れやサイト改修のタイミングというケースもあるでしょう。ただ、せっかく採用サイトまで集客した学生を、外部SNSに流出させたくないという判断が働いている可能性もあります。SNSに送り出せば、他社の投稿やレコメンドに流れていくためです。

一方で、「もっと知りたい」と思っている学生に職場の空気を動画で伝えられないのも機会の損失です。

💡 ワンポイント解説

学生を外に出さずに、動画を見せる方法がある

この二律背反を解くには、自社サイトの中にSNSと同じ体験を作るという方法があります。

上下スワイプで縦型ショート動画を次々と見られる形式を、採用サイト内に直接設置する。学生はSNSと同じ操作感で職場の様子を見られ、企業は学生を外部に送り出さずに済みます。閲覧データも自社で取得できます。

海外ではすでにトレンドとして広がり始めている手法です。

学生を外に出さずに、動画を見せる方法がある

上下スワイプで縦型ショート動画を次々と見られる形式を、採用サイト内に直接設置する方法があります。学生はSNSと同じ操作感で職場の様子を見られ、企業は学生を外部に送り出さずに済みます。閲覧データも自社で取得できます。海外ではすでにトレンドとして広がり始めている手法です。

アンドブースターでは、自社サイト内でのショート動画配信ソリューションを提供しています。

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意思決定に時間がかかると言われる大企業でも、すでに5社に1社が活用

売り手市場が続くなか、母集団形成のコストは上がり続けている。求人媒体への出稿だけでは応募が集まらない。学生は募集要項を読む前に、SNSで企業の実像を確かめて応募先を絞り込む。

上場企業でもまだ5社に1社という現状は、裏を返せば、いま動けば先行できる余地があるということでもある。

着手できない理由は、だいたい4つに集約される

採用SNSに着手していない企業の理由は、だいたい次のどれかに集約される。

「効果が読めない」 求人媒体は出稿すれば応募数が読める。SNSは読みにくい。ただし媒体費は毎年消えていくのに対し、SNSの投稿は資産として残り、翌年以降も学生に見られ続ける。比較すべきは単年の応募単価ではなく、数年分の蓄積である。

「ノウハウがない」 何を撮り、どう編集し、どの頻度で出すか。ここが決まらないまま始めると止まる。逆に型さえ決まれば、月2〜3本は通常業務の範囲に収まる。必要なのは継続的な外注ではなく、最初の設計とフォーマットづくり。

「人手が足りない」 採用担当が撮影・編集まで担うのは現実的ではない。ただし全工程を外注し続ける必要もない。最初の一定量をプロが作り、その型を社内に引き継げば、以降は自走できる。

「うちは知名度がないから」 知名度がないからこそ、募集要項では伝わらない魅力を届ける手段が要る。学生が探しているのは有名な会社ではなく、自分が働きたいと思える会社である。知りたいのは規模ではなく、そこで働く人と日常。

「やるか、やらないか」ではなく「どうスタートを切るか」が課題

採用SNSの必要性そのものに異論を持つ採用担当者は、もう多くありません。新卒・中途それぞれの進め方は新卒採用SNS編中途採用SNS編で解説しています。議論の中心は、限られた予算と人員でどうスタートを切るかに移っています。

実際に検討の場で挙がるのは、次のような論点です。

知見をどこから確保するか。 何を撮り、どう構成し、どの順で出すか。社内にInstagram運用の経験がない状態から試行錯誤で組み立てれば、28卒には間に合いません。

誰が担当するか。 採用担当が撮影・編集まで担うのは現実的ではなく、担当者一人に依存すれば異動でそのまま止まります。属人化を避ける仕組みが要ります。

どこまでを外部に任せるか。 SNS運用の外部委託は、いまや特別な選択ではありません。専門性が必要で、かつ継続性が求められる領域では、一般的な進め方になっています。

最初に型をつくれば、その後の進め方は選べる

アンドブースターの採用SNS立ち上げパッケージは、この論点に対応する設計になっています。

先に一定量のコンテンツをプロが制作し、同時に「型」を残します。 社員紹介、1日の仕事の流れ、現場の様子、選考の案内。フォーマットが決まっていれば、担当者が変わっても同じ形式で出し続けられます。属人化の回避にもつながります。

制作ペースは状況に合わせて設計します。2か月で10本を集中的に投下してから社内運用に移る形も、3か月かけて月3本ずつ出しながら型を覚えていく形も可能です。

立ち上げ後は、社内で運用する・運用ごと任せる・企画と制作だけ依頼する、いずれも選べます。継続的な運用代行やコンテンツ制作にも対応しています。

▶ サービスの詳細・お問い合わせ https://andboostr.com/recruitment-lp/

▶ 採用SNS診断(無料) 「自社に向いているのか」「何から手をつけるか」という段階でも構いません。 https://andboostr.com/recruitment-lp/shindan.html

調査概要

調査名 プライム市場上場企業 新卒採用Instagram活用実態調査 2026 調査対象 東証プライム市場上場 全1,551社(重複上場証券7件を除く/2026年8月3日発表データに基づく) 調査方法 各社採用サイトのSNS導線調査、およびInstagram上でのアカウント検索調査 調査期間 2026年8月 調査主体 アンドブースター株式会社

「採用専用アカウント」は、企業広報・ブランド用アカウントとは独立し、採用活動を目的として運用されているアカウントを指します。新卒採用を主な対象としていますが、中途採用も併せて扱うアカウントは含めています。持株会社は本体のアカウントのみを対象とし、傘下事業会社のアカウントは含みません。

検索で到達できなかったアカウントは捕捉できていない可能性があり、本調査の数値は「確認できた範囲」のものです。

エンゲージメント率・投稿頻度・卒業年次の集計は、直近3か月以内に投稿があったアカウントを対象としています。Instagram以外のSNSについては採用サイトからの導線調査のみを実施しており、専用アカウント数は実数を下回る可能性があります。

アンドブースター株式会社 チーム写真
監修
アンドブースター株式会社
SNS・ショート動画・マーケティング戦略を専門とするデジタルマーケティング会社。合計1,000万フォロワーを育てたプロチームが本記事を監修しています。

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